コロナ禍でGIGAスクール構想が前倒しされる自治体も増え、多くの学校で一人1台PCやタブレットが提供されるようになりました。
数年前からコンピューター授業もありましたが、コロナ前での小学校でのICT教育はまず
- ツール/アプリの使い方
- SNSでのセキュリティとリテラシー教育
がメインだったように思います。
しかし、コロナによってオンライン授業を余儀なくされる学校が出てきたため、上記のような知識だけでは足りなくなってきて、ICT機器を使うフェーズへ一気にシフトしていったというのが実情でしょうか。
実際に、オンライン授業を導入するには
- 出欠状況
- 配布物の管理
- 進捗状況
などもクラウド上で把握できないといけません。
また、授業だけができればよいわけでなく(それなら授業動画を配信すればよいだけ)
オンラインにて朝礼、ホームルームができるような仕組みが求められているということです。
これらを解決するため、オンライン授業を円滑に行うためのツールとして
以下のようなすみわけで選択しているところが多いようです。
- 授業、ホームルーム → ZOOM
- 保護者とのやり取り、クラス内チャット →Classi
- 授業支援 →ロイロノート、GoogleClassroom
この中で自分自身が使ったことあるものや、使ってはいないが、他校で導入しているその感想について書いてみたいと思います。
ZOOM
https://zoomgov.com/jp-jp/meetings.html
ビデオ通話アプリとしてとても有名ですね。コロナ禍でテレワークの増加や出張を避けてオンラインMTGにシフトするところが増えて一般企業でも導入率が高いです。
オンライン授業で導入している学校は多いでしょう。他にはWebExやTeams等もありますが、以下のようなメリットで利用者が圧倒的に多いと感じます。
- 参加者側にアカウントが不要
- 無料で使える時間もある
- スマホやタブレットでも導入が楽
- 壁紙機能豊富
- オンライン中に同時にチャットが利用できる
- 等便利かなと思います。
導入し始めたころは、セキュリティの問題などで避ける人も多かったようですが、ミーティングIDとパスワードを設定し、利用者がモラルを守って利用する意識も高まり、最近では当たり前のように選択されているようですね。
オンライン学習の場合、生徒の自宅にある環境を利用するケースが多いので、生徒が自由に使える端末がスマホしかない、といった場合も考えられるので、そういったときに、ZOOMは導入しやすいのが選ばれている理由の一つかなと思います。
Classi
ベネッセが提供する教育プラットフォームです。
保護者用と生徒用のIDを個別に用意でき、ひとつのグループの中で保護者向けと生徒向けのお知らせを分けたり、
内容を共有できたりします。
ベネッセの全国テストの結果をClassiから確認でき、さらに全国偏差値と連動して自分の現在の成績を把握できます。
ベネッセ模試を使用している学校は導入しているところが多いのではと予想します。
生徒用のチャットルームは保護者とは別に管理されるのでその中で活発なクラス運営などができるのではと考えます。
お知らせや答案などを添付して一斉配信、見ました機能でチェックできます。
難をいうと添付ファイルのダウンロード先がわかりにくい、スマホ画面で配信内容を共有するのがやりづらいかなと感じます。
GoogleClassroom
https://classroom.google.com/u/0/h?hl=ja
Googleが提供する教育支援用のプラットフォームです。
生徒用のGooogleアカウントでログインでき、そこからさまざまなアプリと連携して授業に利用できるようです。
最近では毎日入力する出欠や検温管理などをGoogleFormで作成し、GoogleClassroomからも参照、入力する使い方もあります。
授業に使う様々な教材などを他のアプリやファイルなどから参照(インポート)することでオンラインでも授業を進みやすくできる教材としての位置づけになるのかなと思います。
ロイロノート
https://loilonote.app/login?hl=ja-JP
これは使ったことがなく、どういった感じなのかがつかめていないのですが、ロイロノートの中で閉じた形で教材を提供する、といった位置づけのようですね。
オンラインだけでなく、実際の授業の中でもノートの代わりになり
例えば体育の授業でも動画を見ながら、さらに工夫したところを撮影して共有していく、
そういった”いろいろな”ことをさせるためのツールとして提供されているようです。
ロイロノートはファイルのフォーマットなども決まっているようで、閉じた中で充実した機能を提供する
という方向性のもののようですね。この辺りの仕組みがGoogleClassroomとは差別化しているようです。
ICT教育を行うことは子供たちに自由のツールを与える事になると思います。
ただデジタルネイティブ世代にとってはすぐに理解できてしまうものも多いでしょう。逆に教える大人のほうが苦労する部分もあるかもしれません。
ツールとしてだけでなく、ICTを取り入れることで現代における便利さやコミュニケーションの仕方などが一昔前とは変わってくるのでその部分もしっかり理解できるようにしながら使いこなせると良いですね。