【要約】ノンデザイナーズ・デザインブックが推奨する4つの基本原則でお洒落な資料を作ろう

Last Updated on 2023年6月26日 by らくろぐ

「ノンデザイナーズ・デザインブック」との出会い

日常生活の中で、デザインというほどでもないが、資料を作ったり、はがきを書いたり、(このサイトもそうですが、)自分自身でスケッチすることが結構あります。

最近はPCでのドキュメント作成やWEBサイトデザインでは、テンプレートが充実していて、スクラッチで作り上げることも少なくなってきていますが、それを使ってもなぜか自分のイメージ通りにできないことが多いです。それが常々悩みでした。

デザインを本格的に学びたいとは思ってはいましたが、なかなか時間も取れず、どうやっていいものか途方に暮れていたところ、その時に知ったのがこの「デザイナーズ・デザインブック」です。

この本の良かったところ

この本を読んでおススメしたいと感じたポイントは以下の点です。

  • WEBサイトデザインの手法(CSSやHTMLなど)ではなく、デザインの基本原則を示してくれている。
  • レイアウト以外に、活字(書体)の組み合わせ、タイポグラフィーのデザインへ与える影響についての説明がある。
  • 原書が英語であるので、日本語にも適用した場合の例を追記してある。

私にとって、今まで手にしたことのあるデザイン教本とは一線を化していると感じました。そこでこの本について紹介します。

基本の4つの原則とは

この本が伝える、デザインの4原則は以下の通りです。

  1. 近接
  2. 整列
  3. 反復
  4. コントラスト

そしてこの順番に実施していくことが大切なポイントです。

近接(きんせつ)とは

近接とは、デザインの中でバラバラにならないよう、関連ある要素をまとめて組織化することです。

とあるデザインを眺めるたとき、視線が止まることが3~5個を超えたら、それらを近接によってグループ化できる、とあります。

つまりそれらを近づけて一つのグループ化することでデザインの中でまとまりを産めるということです。

整列(せいれつ)とは

整列とは、ページにおけるすべての要素がつながりを持つように配置をそろえることを意味します。

近接によって関連付けられるグループが複数生まれた後、それらをページの中でそろえて配置することで、そのページの意味するものを一体化して表現できるということです。

この本では、単一的に(右揃えだけなど)整列するのではなく、近接されたグループトとの関係を考慮して整列を進めていくテクニックについて、例と図解をいれて詳細に説明されています。

反復(はんぷく)とは

デザインの中で一部の手法(フォントや色、配置など)を繰り返すことで、デザインの一体化が生まれ、強化させる手法です。

近接、整列と進めていく過程で、すでに一貫性が生まれているのですが、それを一部を繰り返すことでさらに一歩進ませることを目的としています。

コントラストとは

そして最後にコントラストを調整することで、このデザインを目にする人を引き付けることができます。

コントラストを与えるうえで、似たものでなく、はっきりと異なった要素を使うことが重要と説明しています。

色を変えるだけがコントラストではなく、例えば文字を太く、大きくしたりすることもコントラストをつける要素であることをこの本で気づかせてくれました。

書体と活字

この本では基本の4原則以外にも、デザインとして重要なポイントを示してくれています。

それが書体(Font)活字カラーリングについてです。

Fontの種類について、その選び方と組み合わせについて詳しく説明されています。原書が英語のため、アルファベットのFontにはどのようなものがあるのかの説明は、知っているようで知らなかった内容も多く、とても面白かったです。

カラーリング

そもそも、カラーリング(デザインの配色)について学びたいとの思いから本書を手に取ったいきさつがあります。

その前に定義されている4つの基本原則についての内容が目からウロコだったのですが、当然カラーリングについてもとても興味深い内容でした。

色の三原色や、補色に対する知識は以前より持ち合わせていたのですが、基本のカラーパターンから選んでいくやり方など、何となくわかっていたことが理論的に説明されているので、自分の中で改めて理解と整理ができました。

まとめ

デザイン本の金字塔「ノンデザイナーズ・デザインブック」について紹介しました。

この本はWebデザインの技術的なテキストではなく、デザインするうえでの基本的なルールを図解をもとに明快に説明されています。また、デザインが紙なのか、ディスプレイなのかによっても使える色、フォントなどが変わってくることも、意識づけすることを促しています。

この本を手元に一冊おいておくことで、ドキュメントやWebサイトのデザインも悩むことなくもう一段上の印象を与えられるようになるのではないでしょうか。

以上、参考になればうれしいです。